ユニオンの主張
 


郵政民営化法改正案審議入りに際しての郵政ユニオンの声明

  郵政ユニオンは、この間、「郵政改革法案」について、1.金融ユニバーサルサービスを維持する仕組みがつくられること。2.公共サービスとしての位置づけがなされていること。3.3事業の一体運営が可能であり、サービス改善が期待できることから、法案の成立をめざしてきた。
  しかしながら、郵政改革法案は今日の混迷きわまる政治的な状況の中で審議されることなく、たなざらしの状態が続いてきた。その間「郵政民営化法改正案」が公明党からの「妥協案」として急浮上したが、それすら今国会提出は絶望視されてきた。
  しかし、3月22日、急転直下、自民党の役員会議で公明党案について合意する方針がまとまり、3月30日に議員立法として提出され、今国会での成立の可能性が高まっている。

  今回の「郵政民営化法改正案」は、「郵政改革法案」からの後退部分と「郵政民営化法」の改善的修正部分を持ち合わせた妥協的法案といえる。

  第1に、「日本郵政(株)が保有する郵便貯金銀行及び郵便保険会社の株式は、その全てを処分することを目指し、両社の経営状況、郵政事業に係る基本的な役務の確保への影響等を勘案しつつ、できる限り早期に、処分するものとする」とされ、郵政改革法案からさらに後退している。
  しかし、現行の「郵政民営化法」においては、金融2社の株式は完全売却するとされていることから見れば、「両社の経営状況、郵政事業に係る基本的な役務の確保への影響等を勘案しつつ、できる限り早期に、処分するものとする」と一定の制約がかけられている。
  さらに、日本郵政株式会社は、金融ユニバーサルサービス提供が法律で義務づけられており、日本郵政株式会社が、金融2社の株式を「完全売却」することは基本的に不可能である。
  私たちは、日本郵政株式会社が金融2社の株式を50%超を保有することを求めることに根拠があり、また必要であると考える。

  第2に、3社統合ではなく、2社統合ではあるが、3事業サービスの一体的な提供が可能となり、利用者サービスの向上は期待できる。収益構造については、民主党PTの試算では、約500億円の利益が向上できるとしているが、この点はさらに詳細な分析が必要である。
  いずれにせよ、業務委託費やそれにかかる消費税等々が必要なくなることは事業経営上の改善が可能となる。

  第3に、日本郵政(持ち株会社)が残されている問題については、利益の独占構造にメスが入らないことや日本郵政のガバナンスにメスを入れることができず、この点ついてはさらに改革の必要性が残されている。

  第4に、現行「郵政民営化法」は、企業の理念が「郵政改革法案」と大きく異なり、「公共性」「地域性」が担保されない。しかし、「郵政改革法案」に見られた明確な公共的理念の文言はないが、「郵便局ネットワーク活用、その他郵政事業の実施にあたっては、その公益性・地域性が十分に発揮されるようにするものとする」と明らかに現行の「郵政民営化法」には見られない「公益性」「地域性」という表現がちりばめられており、この点についてさらに明確にさせていくことが可能であり、また必要と考える。

  第5に、非正規社員の正社員化をはじめとした「労働環境の整備」について全く不透明なことは問題点として上げられる。この点については、法案審議の中で、さらに明確にさせていくべき点である。

 「郵政改革法案」の取り下げは、極めて残念であるが、現在の衆参「ねじれ国会」がつづく中においては現実の事態として受け止めざるをえない。
 「郵政改革法改正案」は、「郵政改革法案」を後退させる部分もあるが、従来の「郵政民営化法」にはなかった「金融ユニバーサルサービスの維持」「3事業の一体的提供」「公益性」「地域性」が盛り込まれている。もちろん、法案自体の矛盾した内容や今後の経営判断に関わる部分もあって予断は禁物であるがユニバーサルサービスを維持していくためのギリギリの条件を保持していると考えられる。

  法案審議に際して、法案にちりばめられた「文言」の意味するところやまた法案内容の矛盾的な記載部分、さらには、審議を通じて付帯決議としてさらに修正させてくべき課題などを明確にしながら今後ユニオンとして以下の改善項目について国会審議に最大限反映させていくこととする。

  1. 日本郵政(持ち株会社)の役割とガバナンスの見直し、利益独占構造を見直すこと。
  2. ユニバーサルサービス確保のために消費税を減免させる。
  3. 「株式の処分」方法とその内容を明確にさせる。
  4. 金融ユニバーサルサービスのより明確な坦保のため日本郵政による株式保有比率を高めさせる。
  5. 新会社の経営理念を「公共サービス」としてより明確化をはかる。
  6. 非正規雇用比率の見直しなど労働環境の整備をすすめる。

2012年4月3日
郵政労働者ユニオン中央執行委員会

 

 
トップへ
 
 


郵政労働者ユニオン
〒101-0021
東京都千代田区外神田6−15−14
外神田ストーク502号室
TEL:03-3837-5391 Fax:03-3837-5392
 e-mail :postunion@pop21.odn.ne.jp


(Web Master 多田野 Dave
Copyright (c) 2012 Tadano Dave. All Rights Reserved
 
         
トップページへ
ヒストリー
郵政全労協の主張
郵政全労協新聞
リーフレット
只今交渉中
只今争議中
リンク集

伝送便郵便Watchyui労働情報レイバーネットへ
名無しの震災救援団