ユニオンの主張
 


正社員登用合否結果を受けて

郵政ユニオンの声明

  1.   長年の私たちの闘いは、『派遣村』に象徴される「首切り自由」「貧困」の社会構造を明らかにし、「派遣法抜本改正」「反貧困」の運動と連動して、政権交代を前後した郵政民営化見直しの流れと重なり日本最多の非正規雇用会社からの転換を社会的に突き出した。

      「ここ十年来、改革という名の下で雇用関係についても人件費を安くして、それによって利益を上げるという、ある意味では極めて安易な、しかし本来は経営者が人間であればやってはならないことが言わば社会の常識というような形で平然と私はなされる社会に日本がなってしまった。・・・日本郵政が再出発に当たってどういう雇用形態をつくり、それを実行していくかというのは極めて我が国の今後の在り方について重要なことだと、このように考えております。」(3月18日参議院総務委員会 亀井郵政改革担当大臣)

  2.   しかし、正社員化の流れと同時に逆流も始まった。
      国会では反対意見が出され、郵政内では「正社員化・均等待遇要求」を方針とする郵政労働者ユニオン・郵政産業労組と「経営感覚のないもの」と切って捨てるJP労組幹部の主張が真っ向から対立してきた。
      それら内外の動向を会社なりに見極めての判断が繰り返され、合否基準も合格人数もそして最後の合格発表日さえも明示されない、受験者の心労を増幅する登用審査となった。

  3.   5月7日「期間雇用社員の正社員への登用について」の提示が行われた。
      その後の実施内容には大きな問題が生まれたとはいえ、この施策はこれまでの正社員登用制度の枠を転換するという意味でいくつかの画期的な内容を持った。
      一つにはこれまでの月給制契約社員に限っていた対象を時給制契約社員・短時間社員に広げたこと。スキル評価や業績評価等の評価のしばりを無くし、また、週所定労働時間についても20時間以上(当初は30時間としていたものを改善要求によって変更)の社員にまで広げるなど対象を拡大した。二つ目は不合格者に対する研修を行うことを明記したことである。

  4.   資格要件は広がったがそれとは別に確認事項が示された。とくに「登用後は支社エリアの範囲内で転勤があります」とあり生活条件を抱える多くの期間社員が受験を断念している。
      第二次審査で転勤に応じるかを質問され続けた挙句、不合格になった事例もあるのであり、なんらの弾力的措置もなく転勤条件を提示したことは不当である。

  5.   実施内容には重大な問題が生まれた。
      第一次審査適性検査は「平成23年4月採用の新卒者の一般職採用試験と同様なもの」が行われた。
      改正パ−ト労働法においては、第12条「通常労働者への転換の推進」に関して「要件として勤続期間や資格などを課すことは、事業所の実態に応じたものであれば問題はありませんが、必要以上に厳しい要件を課した転換の仕組みを設けている場合は、法律上の義務を履行しているとは言えない場合もあります。」(厚生労働省発行:「パート労働法のあらまし」平成22年8月)とある。
      一般社会人に新卒者と同様の試験問題を解かせるという転換の仕組みは、必要以上に厳しい要件を課した転換の仕組みであり不当である。

  6.   選考内容にも重大な問題が生まれた。
      「管理者限り」で指示が出され、一次審査前の7月30日までに全受験者についての「所属長評価調書」が支社宛提出されている。
      評価段階は最も高い「ぜひ登用すべき」から、最も低い「水準にない」まで4段階であり「評価理由」の記載欄もある。
      これによって恣意的で作為的な登用結果が出された。
      言うまでもなく不合格者も引き続き業務に就き、正社員を目指すこととしているのであるから、その選考内容は公正なものであるなら当然本人に開示されなければ意味がないが、第一次審査結果においても第二次審査結果においても通知書には「質問には回答できない」と記されている。

  7.   今回の最終合格者数は8,438名であり、従来の登用より拡大したものの、グループ会社全体の半数が非正規雇用、その6割以上が年収200万円以下という現状打開の展望をひらく規模ではない。受験者に限っても75%の仲間がはじかれている。

  8.   恣意的な選考を排し公平・公正な正社員登用を実現するには、勤務年数による計画的な登用を原則とする必要がある。
      期間の定めのある雇用も繰り返し更新されるならば期間の定めのない雇用とみなすのが法的にも社会的にもあるべき姿であり、民営化されたとはいえ政府持株100%の公的事業体である郵政こそ率先して正規雇用があたりまえの姿に戻らなければならない。それこそが斉藤社長が国会で述べた「非正規社員を含めて、現場で働いている人たちが仕事に誇りを持ち、将来に希望を持って働いていけるような環境をつくるということが経営者としての私の基本的な責務」を実現することである。

  9.   この正社員登用の流れは、個別経営の利害にかたよるのではなく、企業も社会的な公正を果たすのか否かという政治的な対立と、郵政職場における対立とがからまりながら動いてきた。
      郵政における労働者・労働組合はしっかりと格差・貧困を郵政職場から無くしていく立場に立つべきである。
      JP労組近畿地本は、「(月給制契約社員以外にも枠を広げた)特例措置は今回限りにすべき」と見解を表明しているが、これまでの非正規雇用拡大・固定の温床になってきた制度への逆流は絶対に許されない。

      郵政ユニオンは今選考の問題と研修、その後の登用についての取り組みに全力をあげる。
2010年12月1日
郵政労働者ユニオン中央執行委員会
 
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